診療の流れ・特徴
当院では、痛いところを削るだけという治療ではなく、一口腔単位で治療計画を立て、
全体的かつ長期的に健康な口腔内を守ることを目指しています。
10年、20年先も健康に。高齢の方も最期までより質の高い人生を楽しんでいただきたいという治療理念です。
また、患者さんの抱えるお悩みや不安をしっかりと受け止め、
納得感のある治療を行うために「コミュニケーション」と「コンサルテーション」を重視しています。
患者さんに安心して通院していただけるよう、じっくりお話を伺い、
一人ひとりに適切な治療プランをご提案することで、強い信頼関係を育んでいきたいと考えています。
このページでは、基本的な治療の流れをご紹介しています。
1. 初診コンサルテーション

まずは患者さんがどのような問題やご希望をお持ちなのかを正確につかむため、専任スタッフが丁寧なヒアリングを行います。
問診票の情報をもとに、以下のようなポイントをお聞きします。
- 主訴、主訴以外の気になっているところ
- 過去の歯科医院での体験や不満
- 当院の求めること、期待していること
- 治療に対する希望・目的
- 仕事や生活背景について
- 理想のゴールイメージ
当院の専任のコーディネーター(TC)が中心となり、患者さんが気兼ねなくお話しいただける雰囲気づくりを大切にしています。
笑顔でお帰りいただけるよう、不明点や不安をしっかりと汲み取ります。
また、個々の口腔内の状況だけでなく生活背景や職業まで踏まえて治療計画や予防プランを考えるため、非常に大切なコンサルテーションです。
そのために、初診以外でもコンサルテーションを深めて患者さんへの理解に努めていています。
2. 資料採得
まだまだ地方では、主訴の部位のみ処置をする、カリエス部位だけ処置をするという歯科医院も多いですが、当院では口腔内全体を把握して、歯周病治療から治療を行います。必要に応じてデンタルを撮影することもありますが、基本的には初診時に以下の検査をします。
- レントゲン撮影(必要に応じてCT撮影)
- 歯周病検査
- 口腔内診査
- 噛み合わせチェック
初診時に痛みがある方には応急処置を行いますが、それ以外の方は基本的には検査中心です。
3. カンファレンス・治療計画立案

当院では、すべての初診患者さんに治療計画を立てています。
ドクター、歯科衛生士、コーディネーターそれぞれが意見を出しながら、より良い治療計画を目指します。
若手の歯科医師、歯科衛生士にとっては日々のカンファレンスがレベルアップの機会にもなります。
医院の治療方針、患者さんの口腔内や人柄への理解が深まるため、当院にとって大切な時間となっています。
意見に対して強く否定されたりすることはなく、批判的な雰囲気でもありません。
自由に意見を言い合うことを大切にしている場なので安心されてください。
4. セカンドカウンセリング(治療方針のご提案)

初回カウンセリングと検査結果をもとに、歯科医師が患者さんに最適な治療法をご提案します。
- 複数のプランを提示し、それぞれのメリット・デメリットをご説明
- 治療期間・費用・リスクをわかりやすく解説
- 患者さんが納得いくまでカウンセリングを重ねる
当院では患者さんのライフスタイルやご要望に寄り添い、無理なく治療を進められるよう配慮しています。
また、患者さんの希望があれば、その場で決めずに一度お持ち帰りいただく時間も大切にしています。
5. 主訴改善、歯周病治療へ

主訴改善をしたら歯周病治療に移り、歯肉改善してからC処置に入ります。
アポイント状況によっては並行して治療を進めていきます。
当院では、長年の啓蒙活動の結果か、ほとんどの患者さんが歯周病治療も中断なく通われています。
その後の補綴の精度や患者さんの長期的な健康を考えると、今後も大切にしたいポイントです。
6. 補綴の提案

ある程度処置が進んだところで、補綴提案のコンサルテーションを行います。
患者さんによって求めることが異なるため、再度ヒアリングをしながら適した治療方法を提案します。
当院では、一方的に治療方法を決めることはありません。
もちろん、押し売りや営業のようなスタンスではなく、対話をしながら選択肢を提示して、患者さんが自分の意志で納得して決断をしていただくサポートをするイメージです。
7. 定期管理へ

治療が終了したら、SPT・メインテナンスに移ります。
年齢関係なく、ほとんどの患者さんが定期管理に来院しています。
この20年の予防啓蒙のおかげか、来院されている患者さんは口腔内への意識が高い患者さんの比重が多く、私たちもよりやりがいを持って治療を行うことができています。
また、私たちにとって、「ここに通うのが楽しみのひとつなんだよ」といった声掛けをしていただけるのは、とても嬉しいことです。
以上は、当院の治療の基本的な流れです。
もちろん、症状や主訴によって変わりますが、一貫して大切にしているのは「悪い部分を治すだけでなく、人生の質や長期的な健康をお守りしたい」ということです。
そのことを真摯に続けていくことが、上山市や通ってくださる周辺地域のみなさまへのへの貢献にもつながっていくと考えています。
中には仙台や関東など遠方からメインテナンスに通われている患者さんもいらっしゃいます。